古いものを大切に使う暮らし

Plastic Free Julyも24日目になりました。

ここまで、プラスチック、ごみ、食品ロス、家族、未来、そして「もったいない」や「壊れたら直す」ということについて書いてきました。

今日考えたいのは、その延長線上にあることです。

それは、

古いものを大切に使う暮らしです。

今の時代は、新しいものが次々に出てきます。

便利な機能が増えた新商品。
今っぽいデザイン。
限定カラー。
期間限定セール。

そういうものを見ていると、今使っているものが急に古く見えたり、少し見劣りして見えたりすることがあります。

でも私は、環境のことを考えるようになってから、古いものに対する見方が少しずつ変わってきました。

古いものは、ただ古いのではなく、時間を重ねてきたものなのだと思うようになったのです。

古いものには、時間が染み込んでいる

新品のものには、新品の美しさがあります。

傷ひとつなく、整っていて、気持ちがいい。

でも、長く使ってきたものには、それとは別の魅力があります。

少し色が変わった木のスプーン。
角が丸くなったまな板。
何度も洗ってやわらかくなった布。
手に馴染んだお気に入りのマグカップ。

そういうものを見ると、私は「古い」とは思いません。

「この家の時間を一緒に過ごしてきたもの」だと感じます。

たくさん使って、何度も手に取り、毎日の暮らしの中で少しずつ形を変えてきたものたち。

そこには、ただの道具以上のものがあります。

物の中に、暮らしの記憶が染み込んでいるように感じるのです。

新しいことが、いつも正しいわけではない

私たちはいつの間にか、「新しい=良いもの」という感覚に慣れてしまっている気がします。

新しい家電。
新しい服。
新しい収納グッズ。
新しいキッチン用品。

もちろん、新しいものが悪いわけではありません。

本当に必要な買い替えもありますし、新しい技術に助けられることもたくさんあります。

でも、必要以上に「新しいものの方が価値がある」と思い込んでしまうと、今持っているものの価値を見失いやすくなります。

まだ使えるのに、なんとなく古く感じる。
まだ好きなのに、流行から外れた気がする。
まだ十分なのに、買い替えた方が気分が上がる気がする。

そうやって手放していくものの中には、本当はまだ十分役目を果たせるものがたくさんあるのかもしれません。

「使い込まれたもの」の美しさ

私は最近、「使い込まれたものは美しい」と思うようになりました。

もちろん、ボロボロで不衛生なものを無理して使うという話ではありません。

そうではなく、ちゃんと手入れをしながら、長く使ってきたものには独特の美しさがあるということです。

ピカピカの新品にはない、落ち着いた雰囲気。

少し傷があっても、その傷も含めてその物の歴史になっている感じ。

私はそれがとても好きです。

新品だけが正解ではなく、
長く使われたものにも価値がある。

この感覚は、環境問題を考えるうえでも、とても大事だと思っています。

なぜなら、「古くなったから終わり」ではなく、古くなってもなお使えるものに価値を見出す視点は、そのままごみを減らし、過剰な消費を減らすことにつながるからです。

暮らしの満足度は、物の新しさでは決まらない

以前の私は、何かを買うことで暮らしが整う気がしていました。

収納用品を買えば片付く気がする。
新しい道具を買えば料理が楽しくなる気がする。
おしゃれな物を増やせば、暮らし全体が素敵になる気がする。

でも実際には、買った瞬間だけ気分が上がって、そのあとまた元に戻ることがよくありました。

それよりも、今あるものを見直して、使いやすく整えて、ちゃんと手入れをして使い続ける方が、ずっと満足感が続くことに気づいたのです。

暮らしの満足度は、物の数でも、新しさでもありませんでした。

自分が本当に気に入っているものが、ちゃんと日常で使われていること。

それが私にとっては、一番しっくりくる豊かさでした。

古いものを使うことは、過去にしがみつくことではない

ここでひとつ、誤解されたくないことがあります。

古いものを大切に使う、というと、「昔のものだけが正しい」と言いたいように聞こえるかもしれません。

でも、そうではありません。

私は昔に戻りたいわけではありません。

便利なものにも助けられていますし、今の暮らしの良さもたくさん知っています。

ただ、今の時代だからこそ、

「古くなったら終わり」
「流行が過ぎたら価値がない」
「傷がついたら買い替える」

という考え方だけでは、少しもったいないと思うのです。

古いものを使うことは、過去にしがみつくことではありません。

今あるものの価値を、もう一度ちゃんと見ること。

私はその感覚を大事にしたいと思っています。

子どもたちに見せたいのは「使い捨てない背中」

私は子どもたちに、「高いものを持ちなさい」とは思っていません。

でも、「物を大切にする人であってほしい」とは思っています。

壊れたら直す。
汚れたら手入れする。
古くなっても、まだ使えるなら使う。
簡単に捨てずに、もう少し付き合ってみる。

そういう姿を、言葉よりも日常の中で見せていきたいと思っています。

子どもは、親が何を買ったかよりも、どう使っているかを見ています。

物との付き合い方には、その人の価値観が出ます。

だから私は、できるだけ「使い捨てない背中」を見せたいのです。

古いものを大切にすることは、自分の暮らしを大切にすること

古いものを大切にするということは、単に節約の話ではありません。

環境にいいことをしている、というだけでもありません。

私はそれ以上に、自分の暮らしを雑に扱わないことだと思っています。

気に入って選んだものを、すぐに使い捨てない。
少し傷んだからといって、価値がなくなったと決めつけない。
ちゃんと手入れをしながら、長く付き合っていく。

その積み重ねが、暮らしの質をつくっていくのだと思います。

便利さや新しさだけでは作れない、静かな豊かさがあります。

私はその豊かさを、これからも大切にしたいです。

今日の小さなチャレンジ

今日、家の中で「長く使っているもの」を一つ探してみてください。

マグカップでも、まな板でも、鍋でも、布巾でも構いません。

そして、その物を見ながら少しだけ考えてみてください。

「これは、何年使っているだろう」
「どうして今も手元にあるんだろう」
「これからも使いたいと思っているだろうか」

もし答えが「はい」なら、その物はもう、ただの道具ではないのだと思います。

Plastic Free Julyは、何か新しい正解を探す月ではなく、
今あるものの価値に気づき直す月なのかもしれません。

古いものを大切に使うことは、環境のためだけではなく、
自分の暮らしを丁寧に扱うことでもある。

私はそんなふうに思っています。

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