壊れたら直す、という選択肢

Plastic Free Julyも23日目になりました。

ここまで、プラスチック、ごみ、食品ロス、家族のこと、そして「もったいない」という日本の文化について書いてきました。

今日は、その「もったいない」に深くつながる話をしたいと思います。

それは、

壊れたら直す、という選択肢です。

昔は当たり前だったこの感覚が、今はずいぶん遠いものになってしまった気がしています。

少し壊れたら買い替える。
古くなったら新しいものにする。
修理するより買ったほうが安い。

そんな空気が、私たちの暮らしの中には当たり前のように流れています。

でも私は、環境のことを考えるようになってから、
「本当にそれでいいのかな」と思うようになりました。

昔は、直して使うのが普通だった

子どもの頃を思い出すと、今よりずっと「直して使う」文化が身近にありました。

洋服のほつれを縫う。
ボタンが取れたら付け直す。
家具が壊れたら補修する。
家電も、できるところまでは修理して使う。

それは特別なエコ意識ではなく、普通の暮らしでした。

「まだ使えるものを簡単に捨てない」

その感覚が、自然と生活の中にあったように思います。

今は「買い替えたほうが早い」が強すぎる

もちろん、時代は変わりました。

修理代が高いこともあります。
部品がないこともあります。
忙しくて修理に出す時間が取れないこともあります。

だから、「買い替えたほうが楽」という気持ちはよく分かります。

私もそうしてきたことが何度もあります。

でも、最近はその「楽さ」の裏側にあるものが気になるようになりました。

新しいものを作るための資源。
輸送に使われるエネルギー。
そして、まだ使えるかもしれなかった古いものが、ごみになる現実。

買い替えは簡単です。
でも、簡単だからこそ、その裏で何が起きているのかを一度立ち止まって考えたいと思うようになりました。

修理は「節約」だけではない

修理というと、

「お金を節約するため」

というイメージがあるかもしれません。

もちろんそれもあります。

でも、私が最近感じているのは、修理にはもっと別の価値があるということです。

直して使うと、その物への愛着が深くなります。

手をかけたものは、ただの「物」ではなくなります。

少し傷があっても、少し古くなっても、
「まだ一緒に暮らしていこう」と思える存在になる。

新品のピカピカした感じとは違う、
時間を重ねた物だけが持つ静かな魅力がある気がします。

直すことは、物の向こう側を見ること

一つの物が壊れたとき、

そのまま捨てるのではなく、
「直せるかな」と考える。

この小さな発想の転換は、実はかなり大きいと思っています。

なぜなら、そこで初めて私たちは
「この物はどうやって作られているのか」
「どんな素材でできているのか」
「どこが壊れていて、どうすれば使い続けられるのか」
と考えるようになるからです。

つまり、修理するという行為は、
物の表面だけではなく、その向こう側にある構造や時間を見ることでもあります。

私はこれが、環境問題を考える上でもとても大事だと思っています。

完璧にできなくてもいい

ここで大事なのは、何でもかんでも修理しよう、という話ではないことです。

私も全部はできません。

直せないものもあります。
時間がなくて買い替えることもあります。
修理代の方が高くつくこともあります。

でも、そこで「だから無理」と終わるのではなく、

まず一回だけ、直せるか考えてみる。

それだけでも、暮らしの景色は変わります。

  • ボタンを付け直してみる
  • 欠けた器を補修できないか調べてみる
  • 家具のぐらつきを締め直してみる
  • 靴を修理に出してみる

そんな小さな一歩で十分です。

修理は、未来への態度でもある

私は、修理という行為には、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、未来への態度が表れると思っています。

壊れたから終わり、ではなく、
もう少し使う方法を探してみる。

それは、目の前の物だけではなく、
資源のこと、環境のこと、そして「大量に作って大量に捨てる」社会への違和感を持つことにもつながります。

今の時代、すべてを昔のように戻すことはできません。

でも、「壊れたらすぐ捨てる」以外の選択肢を持つことはできるはずです。

その一つが、修理だと思います。

私が子どもたちに残したい感覚

私は子どもたちに、
環境問題の専門知識を全部覚えてほしいとは思っていません。

でも、

「壊れたら直せるかもしれない」
「まだ使えるかもしれない」
「簡単に捨てなくてもいいかもしれない」

そんな感覚は持っていてほしいと思っています。

それは物を大切にする心でもあるし、
目の前の便利さだけで判断しない視点でもあるからです。

そして、その感覚はきっと、
物だけではなく、人や暮らしや社会を見る目にもつながっていく気がしています。

今日の小さなチャレンジ

今日、家の中を見渡してみてください。

  • ボタンが取れた服
  • 少しぐらつく家具
  • 使いづらくなった道具
  • しまい込んだままの壊れかけのもの

そんなものが一つでもあったら、
「これ、直せるかな?」と考えてみてください。

すぐに直せなくても大丈夫です。

調べるだけでも、十分です。

Plastic Free Julyは、
何か新しいものを買う月ではなく、
今あるものと、もう一度向き合う月なのかもしれません。

そしてその中に、
「壊れたら直す」という選択肢が、
もう少し自然に戻ってきたらいいなと、私は思っています。

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