ゴミと向き合う時代へ 〜焼却、埋め立て、そしてプラズマの未来〜

毎日の暮らしの中で、知らず知らずのうちに出ている「ゴミ」。それがどこへ行くのか、どう処理されているのか、正直あんまり気にしたこと、ないかもしれませんよね。私もそうでした。

でも、世界的に見ても、日本国内でも、ゴミ処理の方法って時代とともに大きく変わってきていて。そして今、また新しい転換期を迎えている気がします。


焼却と埋め立ての歴史 〜日本と世界の歩み〜

むかし、多くの国では「とにかく埋める」ことでゴミを処理してきました。アメリカや中国、インドなどでは、今も埋め立て中心のところが多いです。でも、それももう限界。土地が足りなかったり、地下水や空気が汚染されたり、深刻な問題になっています。

日本はというと、国土が狭いこともあり、1970年代から「焼却」メインのスタイルをとってきました。高温で燃やしてコンパクトにする方式で、今では7割以上のゴミが焼却処理されています(環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)」より)。

でも、焼却もいいことばかりじゃない。有害物質の心配、焼却灰の処理、老朽化した焼却炉。そして根本的に、「ゴミの量自体を減らす」ことはできないのです。


新たな選択肢「プラズマ処理」とは?

そこで最近注目されているのが、「プラズマアーク」っていう次世代ゴミ処理技術。ものすごく高温のプラズマでゴミをガス化・分解して、残ったものは「スラグ」っていうガラス状の素材にして土木資材などに再利用するという、かなり未来的な方法です。

これがすごいのは、ダイオキシンとかの有害ガスがほとんど出ないうえに、焼却灰も出さないこと。金属やガラスもそのまま処理できて、ほぼ“ゼロエミッション”に近づける可能性があるんです。

ただし…問題はコスト。導入も維持もお金がかかる。日本では鹿児島県の姶良・伊佐地区環境管理組合で一度導入されましたが、コスト面での課題から運転は停止しています。


日本でのプラズマ処理挑戦事例:姶良・伊佐地区(鹿児島県)

鹿児島県姶良・伊佐地区環境管理組合によるプラズマガス化溶融炉は、2002年に運転開始。日立造船と米国のプラズマ技術会社が協力し、ごみを1,300℃以上の高温プラズマで処理しガス化、スラグに変えて再利用を目指しました。

しかし、運転コストの高さやメンテナンスの難しさ、発電効率の問題などで2013年頃に運転停止。現在は通常の焼却処理に戻っています。


北九州市のプラズマ技術導入事例

北九州市もプラズマガス化溶融炉を使ったごみ処理に積極的です。高温プラズマでごみをガス化し、発生したガスをエネルギーに活用。溶融残渣は建設資材に再利用されています。

この取り組みは焼却処理の環境負荷軽減や資源の有効活用に向けた大きな一歩。プラズマ技術導入は、日本のごみ処理の未来を考える上で注目すべき事例です。


「プラズマがあればゴミいっぱいでもいい」は本当?

よく「すごい技術があれば、もうゴミいっぱい出してもいいじゃん」って声もあるけど…それはちょっと違うと思うんです。

だって、どんなに便利な技術があっても、モノを作るには資源やエネルギーが必要。しかも、その素材をつくるために、地球のどこかで誰かが採掘したり、加工したり、運んだりしている。たとえば、よく使うプラスチック容器。石油から作って、工場で成型して、船で運んで…と、ものすごい工程とエネルギーがかかってます。

それを「1回使ってポイ」ってしてしまう。私は、そういうライフスタイルがそろそろ限界に来てると思うんです。

だから、「技術の進化」と「使い捨てを減らす意識」は、いっしょに進んでいくべきだなって。


できることから。私たちの選択が未来を変える

「未来のために、何かできることないかな…」って、ふと考えることが増えました。これって大きなことじゃなくていいと思うんです。

まずは、今日ひとつ、“使い捨て”を手放してみる!とか

そんな小さな一歩が、やさしい未来につながるって、私は信じています。

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参考・出典:

  • 環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)」https://www.env.go.jp/recycle/waste_tech/index.html
  • 株式会社日立造船「プラズマガス化溶融炉の技術と実績」
  • 鹿児島県姶良・伊佐地区環境管理組合 資料
  • 北九州市公式ウェブサイト 環境技術関連資料
  • 国連環境計画(UNEP)「Waste Management Outlook for Asia and the Pacific」

まずはあなたのキッチンから、小さな変化は始まります。